タイの麺料理-その11-

「クァィティァォ・ロート」

「ロート」は「管」を意味しますが、中国のライス麺巻き(豚の内臓を麺で巻いたもの)を参考にしています。
「クァィティァォ・ロート」では小さな干しエビの紅色がよく斑点状に麺を染めることがありますが、その点心料理としてのスタイルは保たれています。竹製の盛り皿の上で蒸されて柔らかくなったものを浅めのボウルに盛ります。そして豚肉の角切り、干し椎茸、それに5種類のスパイスパウダーを使って蒸し煮にした白い木綿豆腐などが入った素材とスライスした中国ソーセージ、千切りにしたラディッシュ、蒸したモヤシを加えてトッピングします。この混ぜ物に甘めの醤油を少量振りかけて味付けをします。(「クァィティァォ・ロート」では、それ以上に甘みをつけることがしばしばあります)
そして、煮汁を少しかけて滑らかさを与えて、炒ったガーリック、刻んだ中国セロリで盛りつけをします。
「クァィティァォ・ロート」は、一般的に使われる麺の調味料が添えられますが、好みでブレンドした醤油、ごま油、砂糖、新鮮なチリペパーを加えます。
同種の麺料理と違い、「クァィティァォ・ロート」ではフォークとスプーンが使われます。

「クァィティァォ・ルーク・チーン」

タイ麺料理で、そのヌードルをパンではさんだハム・サンドイッチは、「クァィティァォ・ルーク・チーン」で見られます。
この「クァィティァォ・ルーク・チーン」では、そのライス麺(滅多にありませんが、小麦が使われることもあります)を香りのいい澄み切ったスープで、肉をベースにしただんごとともに味付けをします。最もどこにでもあるバージョンとしては、恐らく「クァィティァォ・ルーク・チーン・ミュー」があげられます。これは、澄みきった豚肉ベースのスープと豚肉の肉だんごとの組み合わせになりますが、しばしば豚肉の挽き肉かボイルした豚肉の厚切りが足されることがあります。
人気の点で、それに負けず劣らないのが、「クァィティァォ・ルーク・チーン・プラー」です。魚を使った変わったタイプで、魚の練り物のスライス、あらかじめ蒸していた魚、魚をベースにした麺、千切りにしたレタスを加えたものです。
「クァィティァォ・ルーク・チーン・ミュー」「クァィティァォ・ルーク・チーン・プラー」とも、ネギ、白胡椒、ガーリックオイルで味付けがされます。調味料は、通常の麺の調味料が添えられます。