ラオス


ラオス

ラオスの正式名称は、ラオス人民民主共和国です。首都はビエンチャンです。
このラオス(Laos)という言葉は、ラオ(Lao)族の国家ということからラオの複数形を意味しています。また、この言葉が生まれたのは、ごく最近でフランス植民地時代です。


政治

ラオスの政体は、共和制をとっております。またマルクス・レーニン主義を掲げるラオス人民革命党による一党独裁制が敷かれています。このことはラオスの憲法第3条において『ラオス人民革命党を主軸とする政治制度』と規定されているほどです。政府の政策決定は、党の政治局と中央委員会において決定されています。重要な政策の場合のみ大臣の会議でも審議されています。


国土

ラオスの国土は、ASEANの中で唯一海に面していない内陸国です。国土の北側は中国、東側にベトナム、南側はカンボジア・タイ、西はミャンマーに隣接しています。
国土面積は日本の約63%で、そのうちの約70%が高原や山岳地帯となっています。


気候

ラオスの気候は、1年を通じて熱帯モンスーン気候に属しており、3つの季節があるとされています。1日中温かい暑季、降水確率が低く朝晩は涼しくなるため過ごしやすい乾季、1日に1時間程度のスコールが降る雨季の3つです。


農業

ラオスの最大の主要産業は農業です。そのため、就業者の80%以上が農業もしくは農業関連の仕事に就いています。この割合は近隣の途上国として比較されるカンボジアやミャンマーと比べても非常に高い数字となっています。
ラオスでは農業が経済の根幹を担っているため、農業生産が安定的に確保されないとラオス経済や国民への影響があるとされています。
ただ農業従事者が多い割に農業を行っている耕地面積は国土全体の10%程度となっています。そして該当する地域は気候条件の影響を受けやすい地域です。
ラオスの農法は有機栽培農法を取り入れている農家が多いです。それは、気候的な特徴から発生しにくいくことだけでなく、農薬や化学肥料が高くて買えないということが理由となっています。
近年は中国の農産物の品質が問題視されており「食の安全」が意識され始めていることも手伝ってラオスの農業は注目され始めています。


宗教

ラオスの国民の60%が上座部仏教を信仰しています。この上座部仏教は、仏陀のことを、よりよい生き方をするための道を示す偉大な指導者として考えているようです。
他にアニミズム(精霊信仰)が多く、その他の宗教となります。ラオス南部ではキリスト教の信者もいます。


民族

ラオスには49の民族が暮らしています。そして、低地・山腹・高地など住む地域によって大きく3つに分けられています。しかし、ラオスの考え方では、ラオスに暮らしている人が全てラオス民族という考え方もあります。