タイの麺料理-その7-

「カノム・ジーン」

「カノム・ジーン」はタイで最も愛されていて、地域的多様性に富んだそして最も廉価な料理の一つです。細身の丸形のライス麺はいろいろなトッピングが添えられます。
麺は東南アジアで生まれた固有のものと考えられていますが、(タイのほとんどの麺は中国から導入されたものです)その麺は時間と人手をかけて作られました。その割に賞味できる時間が短いために新鮮さがあるうちに提供されます。麺は通常作ったその日のうちに消費されます。
そのトッピングは地域ごとに大きい変化があり、薄味のハーブスープから濃厚なココナッツミルクをベースにしたカレーまで多種多様です。
余り変わらないタイプとしては、食べ放題の添え皿に新鮮な野菜、漬け物、フレッシュハーブ、ときには栄養価の高いゆで卵、干し魚などのせたものがあります。一般的に使われるタイ麺の調味料が時々添えられます。

「カノム・ジーン・ハイラム」

この「カノム・ジーン・ハイラム」は、「カノム・ジーン」と名前を共有していて、その麺周りは本質的には同じ方法で作られています。「カノム・ジーン・ハイラム」は完全に中国からの輸入されたものです。海南島を発祥の地とするこのお椀は、薄くて丸形のうどん状のライス麺で、澄んだビーフ味のスープとあらかじめボイルした牛肉のスライス、牛の胃袋の厚切り、芥子菜漬けの塊との組み合わせになります。(ポーク・バージョンでは、豚骨スープ、豚の胃の蒸し煮、深炒りした豚の脇腹肉との組み合わせになりますが、滅多にありません)
この料理では、炒った白ごまとローストしたピーナッツ、みじん切りのシラントロをトッピングします。
「カノン・ジーン・ハイラム」には、発酵させた中国風のエビ・ペースト、新鮮なチリペパーと組み合わせた素朴で塩味の効いた調味料が添えられています。
この料理の「ドライ・バージョン」は、肉のたっぷりと入ったほとんどカレー状のスープ(5種類のスパイス・パウダーで味付けされています)の中の蒸した牛肉の塊でトッピングされていて、時々スライスされたタケノコがちりばめられています。